[180]どうなる、ドイツ映画の将来-dffbの学生運動を考える


 3月6日、にファティ・アキン監督の『愛より強く』(2004)のプロデューサーであるラルフ・シュウィンゲル氏がドイツ映画テレビアカデミーベルリン(Deutsche Film und Fernsehakademie Berlin,以下dffb)の新校長候補に選出されたという発表を受け、昨年の夏より新しい校長の選出をめぐって続いていた生徒たちの抵抗感が激化した。(*1)

同校はドイツ映画界の名門で、卒業生には『U・ボート』(1981)のウォルフガング・ペーターゼンや実験映画の巨匠であるハルーン・ファロッキらが名を連ねる。近年では、「ベルリン派」と呼ばれるムーブメントの中心人物であるクリスチャン・ペッツォルト、トーマス・アルスランそしてアンゲラ・シャネレックを輩出したことでも知られている。(*2)

2010年から校長を務めた前任者、ヤン・シュッテ氏が2014年の9月に早期退職したことにより、ベルリン事務局長ビョルン・ボーニング氏は、生徒たちの意向を伴わず非民主的にシュウィンゲル氏を選出した。(*3)

dffbは商業主義志向をカリキュラムの軸におかないドイツ最後の大型映画学校である。(*4)ベルリン派の監督たちなど作家主義志向の目立つdffbの近年の傾向に、大作をおもに扱ってきたシュウィンゲル氏は対応できるのであろうか。

学生たちは随時HP(http://dffbjetzt.de/index.html)やFacebook(https://www.facebook.com/pages/Dffb-Jetzt/1520267768247811?fref=ts)上で自分たちの声明、公開討議やサボタージュなどのアクションの情報を発信し続けており、今後の動向にも注目していきたい。

(*1,4)http://www.critic.de/・・・/die-fragwuerdige-neubesetzung・・・/
(*2)http://www.dffb.de/html/en/akademie/alumni
(*3) http://www.mediabiz.de/・・・/update-ralph-schwingel・・・/391794

藤原理子
World News 部門担当。上智大学外国語学部ドイツ語学科4年、研究分野はクリストフ・シュリンゲンズィーフのインスタレーションなどドイツのメディア・アート。上智大学ヨーロッパ研究所「映像ゼミナール2014」企画運営。ファスビンダーの『マルタ』のような結婚生活をおくることを日々夢見ております。


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