『若き詩人』のために ギヨーム・ブラック


12189920_950794321652422_2089114872575038283_nダミアン・マニヴェルは初の長編作品で、ある驚くべきことに成功した。彼は、シナリオなし、たった10日間の撮影、十分ではない機材と資金という、非常に自由であると同時に極度に抑制された状況の中で、全くブレのない首尾一貫した作品を作り上げたのだ。

ただこれにはさほど意表はつかれなかった。なぜなら2011年にジャン・ヴィゴ賞を受賞した彼の短編作品「犬を連れた女(原題:La dame au chien)」に私は既に魅了されていたからだ。
この短編作品では、まるでアントワーヌ・ドワネルのいとことも言えよう素晴らしい若手俳優、レミ・タファネルが見いだされた。そして4年後の「若き詩人(原題:UN JEUNE POÊTE)」でもまた、我々は再び彼を目にすることとなる。

ダミアン・マニヴェルは、並外れたフレームと空間のセンスを持ち、フィルムに収めるその「場」に強い存在感を与え、またその「場」の空気をとらえる術を知っている。
そしてまた、彼は具象的な映画も撮る。私は、さりげないユーモアと胸を刺すようなメランコリーの融合に非常に心を打たれた。そして「若き詩人」が物語る、創作し端的に表現することの難しさ、世の中への不適応、抗えない孤独にもまた、大きな感銘を受けた。

ダミアン・マニヴェルを知り、我々は確信する。極めて独特でありながら一貫する世界を持ち、最小限の条件の中でも素晴らしい作品を創り上げる作家がここにいるのだと。

ギヨーム・ブラック
映画監督