7月にカンヌ国際映画祭でお披露目されたレオス・カラックス監督による9年ぶりの長編映画『Annette(アネット)』の劇場公開が世界各国で始まっています。同作はロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップデュオ「スパークス」が原作と音楽を手掛けたミュージカル映画で、アダム・ドライバー演じるスタンダップコメディアンのヘンリーとマリオン・コティヤール演じるオペラ歌手のアンが恋に落ち、2人の間にアネットという女の子が生まれたことから始まる物語が展開されます。今回はアメリカでの劇場公開およびAmazon Primeでの配信開始に合わせて行われたインタヴューをもとに、カラックスとスパークスがこの作品をどのように作り上げていったのかをご紹介します(※いわゆる「ネタばれ」になる記述も含みますのでご注意ください)。

『アネット』の企画はもともとスパークスが演劇的なライヴパフォーマンス作品として構想したものでした。ラッセル・メイルによれば、「もともと完全に物語の要素はあった。僕たちはスパークスとして25枚ものアルバムを作ってきたので、僕たちの音楽を組み立てる新しい方法を見つけることは一種の挑戦だ。そして長い物語のような作品を作ることは僕たちが意図的に試みたことだった。9年前にアイデアを思い付いたときは『アネット』がスパークスの次のアルバムになると思っていた。また、バンドを入れての演劇的なライヴパフォーマンスになる予定で、アン役にオペラ歌手を起用して、映画に登場するキャラクターをひとりひとりが演じる予定だったんだ」[*1]とのことで、映画で使われた大部分の曲はレオス・カラックスに会う前からすでに作られていたといいます。
メイル兄弟がカラックスと初めて会ったのは、8年前にカンヌ映画祭を訪れるために渡仏したときでした。「僕らはスウェーデンの国営ラジオで放送された“The Seduction of Ingmar Bergman”という音楽ドラマにかかわっていた。その企画は映画化する価値があると思ったので、その打ち合わせのためにカンヌを訪れた。そのついでに知人がレオスと面会する機会を設けてくれて、『ホーリー・モーターズ』で僕らの曲を使ってくれたお礼を言うことができたんだ」(ラッセル)[*2]。そして彼らの住まいであるロサンゼルスに戻ったあと、ふとカラックスに『アネット』の企画を送ることを思い付きます。ロン曰く、「その時点では映画にするつもりはなく、“よし、彼に送って意見を聞いてみよう”という感じだった」そうで、弟のラッセルも「彼がスパークスのファンだという以外にフィードバックを得ようとした理由はなかったよね。ただ僕らが当時手掛けていたものを彼に見せたかっただけだった」と応じます[*2]。
カラックスは「レコードを盗んでそれを売ること」で小銭を稼いでいた十代のころにスパークスを発見し、「人生のなかで聴いてきたあらゆる音楽のなかでスパークスは最上の喜びをもたらしてくれた。家族のドラマがなにもない子供時代の家のように、彼らの音楽は慰めとなった」と語るほど彼らの音楽を長年愛聴していました[*3]。The New York Timesの記事によれば、彼も当初、この作品の父と娘の狂った関係が彼自身の10代の娘を混乱させたり、映画と彼の人生の類似点についての憶測を招いたりしたくなかったので、本作を監督することには慎重だったとのことですが、ほかならぬ彼の娘がスパークスが送ってきた『アネット』の楽曲を気に入ったことから映画化を決断したといいます[*3]。「僕が作ったすべての映画は最初から喪失に基づいている。子供のころからたくさんの人を失ってきた。それは主題としてではなく、経験として常にそこにあったと思う。映画は幽霊のようなものだ。僕はいろんな幽霊を作ってきた。そして僕が作ってきたすべてのプロジェクトに回帰することはできない。新しいものを作るしかない」[*4]。

ロン・メイルによればカラックスに送ったのはアルバムの体裁での音源だけで、「私たちの考えではそれはスクリプトの役割を果たしていた。そのときに映画界の人はタイプされた脚本という物体を必要とすることを学んだよ(笑)」[*2]とのことで、カラックスがそこから実際の脚本を書いたわけですが、彼もまた「僕はストーリーテラーではない。(脚本を書くときは)マイナーコードからメジャーコードへ転調するように、エモーショナルなスコアを作ろうとする。喋る必要があるとき自分を詐欺師のように感じるんだ。それはカメラがやることだ。カメラがないと自分を愚かに感じる」[*3]と語っており、用意された脚本は最小限のものだったようです。
また、3人は最初に現代におけるミュージカル映画のありかたについて話し合いを持ちました。スパークスは過去にもジャック・タチやティム・バートンとともにミュージカル映画(前者とは『Confusion』、後者とは『Mai, the Psychic Girl』)を作ろうとしたことがありましたが、どちらも実現しませんでした。しかしそのときの経験が『アネット』にも生かされているとロンは語ります。
「私たちはその時の経験から、様式化されながらも自然な感じのするミュージカルの設定にいかに台詞を取り込むかということを学んだ。普通は歌の中に割り込ませないものを取り入れることが楽しいんだ。そういった考え方を『アネット』に転じることができたと思う。(『アネット』の劇中曲である)“So May We Start”や“We Love Each Other So Much”といった歌はロックミュージックの手法ではなく実際の対話のようなリズミカルな話し方に近いものだ」「かなり早い段階で、僕らは現代のミュージカル映画がどうあるべきかという考えを話し合って共有した。それは何が起こっているのかについて誠実であるべきであり、いかなる方法を持ってしても登場人物の感情表現を排してはならないということだった。さらに、より自然な歌手を起用してより自然な振り付けをするというアイデアもあったね」[*4]。

彼らが時間を費やしたのは、スパークスがもともと用意していた歌をブラッシュアップすること、さらに主要な登場人物の造形をより深めるために必要な歌を新たに追加することでした。その作業についてカラックスは以下のように説明します。
「7~8年かけて、全体を作り直していった。80曲くらい作って、42曲しか残らなかった。物語がどこに向かっていくかに応じて、すべての歌に複数のバージョンが存在した。僕が変えたのは言葉の面だけだ。ストーリーはあったが登場人物が作りこまれていなかったからね。スパークスはポップファンタジーの幻想の中で生きていて、そこにはたくさんのアイロニーがある。ただ映画においてアイロニーは危険なもので、すべてをあまり重要ではなく、非現実的に見せてしまう傾向があると思う。だからそのアイロニーを何か別のものにする必要があると思った。それでヘンリーというキャラクターを作り出したんだ」 [*4]。
ラッセル・メイルは42曲もの楽曲が使用されている理由のひとつとして、メインテーマが存在しないことを挙げています。「多くのミュージカル映画には―いま思い浮かんだのは『シェルブールの雨傘』だけど―2時間の間に繰り返し流れるメインテーマがある。それはすばらしい曲だが、まるで2分ごとに聞いているくらいの頻度で流れる。僕たちのアプローチは必ずしも各シーンの間に主題的にも様式的にもつながりを作る必要性はないというものだった。絶えず流動的になりえて、最終的には繰り返されるテーマがなくても全体的なまとまりが出るのがいいと思ったんだ」[*1]。
また彼はカラックスとの共同作業について、オープニングナンバーの“So May We Start”を例にして具体的に語ってくれています。
「レオスが関与する前から全体のストーリーとだいたいの音楽は作ってあったが、彼にはいくつかのキャラクターと同様に洗練させたい要素があった。たとえば“So May We Start”はもともと冒頭にあったが、レオスはいくつかの要素を加えた。歌詞のなかに“予算は多額だが、それでも十分ではない”という一節がある。ここは僕たちは元々この作品をステージパフォーマンスとして考案したので、とにかく歌詞を映画用に言い換える必要があった。そしてレオスは出演者が歩道に跪くブレークセクションを追加した。最初から全体の推進力となる要素はそこにあったけれど、そのおかげで観客がこれから見る映画のイントロの役割を果たすようになった。“作者はここにいるので軽蔑しないようにしましょう、作者はここにいます、彼らはちょっとうぬぼれが強いのです”と僕らは歌うんだけど、それはまさに自分たち自身について書いたことなんだよ」[*4]。
その一部がスパークスのMVとしても公開されている“So May We Start”のシーンはロサンゼルスのスタジオとその周辺で撮影されました。そこにはまずカラックスが彼の娘とともに登場し、彼の合図でスパークスの2人がバンドとともに演奏を始めます。
「まず音から始めようと思った。実際にオープニングクレジットとともに音を、人間の声の最古の録音物とされる“月の光に”を聴く。つまりそのアイデアは音から始まり、それからスクリーンに光を投影するというものだった。僕はこの有機的な場所であるLAのレコーディングスタジオに兄弟や彼らのバンドとともに入り、プラグを差し込んでこれらのエレクトリックサウンドを出すことから映画作りを始めようと思ったんだ。そして前作(『ホーリー・モーターズ』)と同じように僕の娘と一緒にそこにいたかった。なぜなら僕が映画をはじめるうえで心強く感じられる方法だから。そして僕からスパークス、俳優たちへ、最後に映画の登場人物へと(ショットが)繋がっていく。この連続性、暗闇から音へ、音から光へという流れがアイデアとしてあった」(カラックス)[*5]。

スパークスによれば、カラックスの求めに応じて後から作った曲は”Girl from the Middle of Nowhere” や”The Birth of Annette”など3~4曲だったといいます。「レオスは“Girl From the Middle of Nowhere”のアイデアも出してくれた。彼はマリオンが演じるキャラクターを確立する要素を求めていた。彼女はどこから来たのか、彼女のルーツ、彼女が恐れていることは何か。それで僕らは音楽を考え、彼と一緒にその詞を書いたんだ」「“The birth of Annette”もオリジナル版にはなかった曲だ。レオスは彼女の誕生を見せることが本当に重要であると考え、歌詞を提案してくれた」(ラッセル)[*4]。
またスパークスの2人がもともと用意はしていたものの、カラックスのアイデアと演出によって大きな変貌を遂げた歌として挙げるのが、“We Love Each Other So Much”です。これはヘンリーとアンのデートシーンにおいてデュエットで歌われます。
「“We Love Each Other So Much” の音楽と歌詞は僕たちのバージョンと同じだが、彼らがセックスをする最後の部分、そうした特定の瞬間を持つというのはレオスのアイデアだった」(ラッセル)[*4]。「私は最初にこのシーンを見たとき驚いて、レオスに“いつこうしようと思いついたんだ?”って聞いた。きっとそれは撮影の2~3日前だったんじゃないかと思ってね。でも彼は最初から考えていたと言う。だから“おお、こういう新しくてユニークな演出法がラブシーンにも拡張されるべきではないのか?”と思ったよ。すごいと思ったし、余計でもなかった。あのシーンに適していたし、これまでに行われたことがなかったことだと思った」(ロン)[*5]。
カラックスはそのシーンについてこのように説明しています。「僕は彼らに“3つのパートに分けよう。ひとつはロマンティックなパート、つぎにバイクで走る躍動的なパート、そしてファックしてから落ち着くんだ”って話して、そういうふうに作り変えた。ミュージカル映画では何故ファックしないんだろう? そういうルールはないのに奇妙だよね。たぶん古いジャンルだからだろう。みんなにとって楽しいプロセスだったよ。ただひとつの難点はマリオンが彼女の頭を難しい位置で固定したまま歌わなきゃいけないことだった」[*4]。

上のカラックスの発言からも明らかなように、『アネット』において出演者たちは撮影中に実際に歌っています。アンを演じたマリオン・コティヤールは「以前ミュージカル作品に出演したときは、まず歌を録音して、それからセットでは口パクで歌いました。でもレオスはすべて生で歌わせたんです。もしすべての歌がすでに録音されていて、撮影中に意図や感情を変えることができなかったら、もどかしかったと思います」[*3]と振り返っています。
またコティヤールは撮影前に、カラックスからロミー・シュナイダーのある映像を渡されたことも明かしています。「レオスはある資料を与えてくれ、アンがこの男性(ヘンリー)をどのように愛したかを話してくれました。彼は女優のロミー・シュナイダーのビデオをくれました。それは他の俳優と一緒のインタヴューで、当時はその2人が愛し合っていることを誰も知りませんでした。彼女が彼をどのように見つめるか、彼女が自分の仕事について話すときの力強さ、そして彼が自分の仕事について話す姿を彼女は燃えるよう愛とともに見つめる…。しかしこれはインタヴュー中なので彼女は自分をさらけ出しているわけではありません。その恥じらいと強さのバランスが非常に興味深かったです」[*6]。
一方、彼女の相手役となるアダム・ドライバーをテレビドラマ『GIRLS/ガールズ』で発見したというカラックスは、その起用理由について「僕は運動(モーション)を必要としていた。映画はモーションだ。そして彼はそれを持っていた。彼はまるでエイリアンのように自分の体が変わってもいいと思っている」[*3]と述べています。そして、この映画においてカラックスが最も苦労したというのがドライバー演じるスタンダップコメディアンのヘンリーの演目を作り上げることだったとのこと。「僕らはレニー・ブルースやアンディ・カウフマン、(スタンダップコメディの最中に観客に向かって)人種差別発言をした『となりのサインフェルド』の男(マイケル・リチャーズ)について話した。スタンダップコメディアンの自伝もたくさん読んだけど、とても興味深かったよ。ステージに上がる前に嘔吐するシーンのためにリチャード・プライヤーやスティーヴ・マーティンも読んだ。リチャード・プライヤーは僕の大好きなニーナ・シモンのコンサートでオープニング・アクトを務めたときに同じことをして、ニーナに介抱されたんだ。それは素晴らしい場面だったよ」[*4]。

最も難航したのはもうひとりの主要人物、つまりアンとヘンリーの間に生まれる子供アネットを誰に演じさせるかということでした。ロン・メイルはこの作品をライヴパフォーマンスとして構想していたときは「赤ちゃんはトイザらスで10ドルで買った人形を乳母車に入れて、かなり暗くして、そこから音が聞こえるようにしようと思っていた。でも映画なら予算があるし、本当の赤ちゃんを使うこともできると思っていた」[*5]そうですが、カラックスが導き出した答えは操り人形を使うというものでした。
「音楽と同様に、彼女にも生きていて欲しかった。でも歌うことができる新生児を見つけることはできないので、本物の小さな少女を使うことはできなかった。またアダムとマリオンとサイモン(ヘルバーグ、指揮者役)が彼女に触れることができるようにしたかった。問題はその人形を作らなければならないということだった。私は作曲家でも彫刻家でもなく、実際何もできない。人形を作ることができる人を探す必要があり、ふさわしい人形師を見つけ出すのに数年かかった。まずはアメリカで何人かに会い、その後日本の共同製作会社の紹介で日本在住の女性人形師と働いたが、アネットに出会うことができなかった。最終的にこの映画を救ってくれたのはフランスの若い人形師(エステル・カルリエ)だった」[*5]。
ロンはその決断について、「アネットを人形にするという決定は素晴らしいものだった。俳優との相互作用も信じられないほどよかった。ある種のポジティブな非現実性が加わり、俳優とアネットとの交流を見ることで観客もアネットを本物として受け入れることを余儀なくされると思う。人形遣いはとても熟練しており、その洗練されたスキルは時に驚異的だったが、それが人形であることは常に明らかで、決して偽装的ではなかった」[*5]と称賛しています。
さらにカラックスはピノキオ的発想でアネットを最後に生身の女の子に変えたことについて、このように述べています。「私に娘がいることと関係があるかもしれない。アネットなしに映画を離れたり、映画を終わらせることは考えられなかった。それで、よし、彼女は彼(ヘンリー)に立ち向かわなければならないと思ったんだ。それはかなり後に決めたことで、そのアイデアがどのように生まれたかは忘れてしまった。とにかく人形でアネットの不可能性を解決したつもりが、結局歌って演技ができてアダムと対峙できる5歳の子供を探さなければならなくなったということだ。LAのキャスティングディレクターが小さな女の子(デヴィン・マクダウェル)の写真を送ってくれたとき僕はヨーロッパにいた。彼女は5歳になったばかりのアメリカ人で、わずかな時間しか注意力は持続しない。つまり制作の面では最悪の人物で、しかもプロデューサーは彼女をヨーロッパに連れてくることはできないと言う。だからひとつの賭けだったんだけど、彼女は素晴らしかったよ」[*5]。

ラッセル・メイルは、『アネット』公開後に受けた反応を踏まえて、改めて本作の主題について以下のように語っています。
「(『アネット』を観て)#Me Tooムーブメントやショービジネスの破滅的な性質といったことに関する言及を持ち出した人もいる。そうしたことが言われるようになる前に書かれたストーリーであるにも関わらずね。そうした要素はこの物語のなかに存在するかもしれないが、それは僕らが望んでいたものではないし、何かしらの声明になるものにしたいとも思っていなかった。僕たちが表現したかったのは物語という以上に、スタンダップコメディアンとオペラ歌手という2人の人間の間に生まれる関係性だった。異なる人生がひとつになり、結局うまくいかなくなる。そして、2人の子供が母親の死後に歌う才能を受け継ぐというアイデアがさらに魅力的だった。そのほかの要素が副産物として現れているかもしれないが、僕たちにとって主題的に興味深いものとしてあったのはこの関係性についての物語だったよ」[*1]。
ここでラッセルが語る本作の主題は、カラックスがたびたび言及する「映画」というものと、どこか似てはいないでしょうか。
「映画は幽霊の芸術、取りつかれた芸術であり、他者に取りつく芸術だ。それは幽霊と関係があり、私たちは彼らと子供のような関係にある。僕が常に立ち返る感覚はスクリーンの前に立つ孤児のイメージだ」[*3]。
カラックスが「奇跡」[*3]だと捉えるスパークスとのコラボレーションはここから始まったのかもしれません。

*1
https://www.slashfilm.com/583663/sparks-on-the-evolution-of-annette-ceding-control-their-next-projects-and-more-interview/
*2
https://variety.com/2021/music/news/sparks-annette-interview-mael-carax-musical-amazon-1235046053/
*3
https://www.nytimes.com/2021/08/13/movies/leos-carax-annette.html
*4
https://www.indiewire.com/2021/08/annette-sparks-brothers-leos-carax-collaboration-1234655722/
*5
https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2021-08-23/annette-leos-carax-ron-russell-mael-sex-musicals-puppets
*6
https://www.slashfilm.com/583658/marion-cotillard-on-the-dark-side-of-her-annette-character-and-more-interview/

黒岩幹子
「boidマガジン」(https://magazine.boid-s.com/ )や「東京中日スポーツ」モータースポーツ面の編集に携わりつつ、雑誌「nobody」「映画芸術」などに寄稿させてもらってます。


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