トルコの首都アンカラで2017年11月16〜17日に開催が決まっていたLGBT映画祭、Pink Life QueerFestが開催前日に中止となった。映画祭はドイツ大使館主催であり、4本のドイツ映画が上映される予定だった。しかし、トルコ当局はこのようなイベントが挑発的であり、暴力的な反応につながる可能性があると考えた。同じ声明で、トルコ当局はまた、イスラム国(IS)主導のいくつもの攻撃による打撃を受けた国の治安状況についても言及している。

2011年から開催されているPink Life QueerFestはLGBTの連帯協会によって運営されている。第4回からはアンカラとイスタンブールの両方で開催されている。映画だけでなく、文学、音楽、ビデオアート、演劇などを世界中から集め、アートを通してLGBTへの理解を深めることを目的としている。

Pink Life QueerFestはこの決定に対して「憲法上の権利を奪っている」と非難した。トルコでは、同性愛は違法ではないが、同性愛嫌悪を訴える活動家は依然として多い。また、Pink Life QueerFestは「この種のイベントを禁止する代わりに、イベントが開催できるように政府は安全を確保すべきだ」と付け加えた。さらに、LGBTI共同体のメンバーはレジェップ・タイイップ・エルドアン政権下で、表現の自由が侵害されることを心配している。

この催しの禁止はここ数ヶ月間で北大西洋条約機構(NATO)の同盟関係にある2カ国、ドイツとトルコが緊張関係になったことにも起因する。とりわけ、2016年7月15日のクーデター未遂事件に続いて、パージの一環として、多くの国民を拘束したことをドイツは強く批判した。

トルコ主要なLGBTI団体であるKaos GLとPink Lifeは11月19日、団体に運営されるすべての文化的イベントを「新しい規則ができるまで」禁止にするというアンカラ政府の決定に対して、公式発表の中で批判したことを表明した。

Pink Lifeの弁護士、Emrah SahinはAFPに対して「できるだけ早くこの明確な法侵害に終止符を打つ必要がある」と述べている。Emrah Sahinはこの決定が「政府の政策というよりむしろ個々の誤り」であると信じている。

参照記事:
http://www.lefigaro.fr/cinema/2017/11/18/03002-20171118ARTFIG00049-la-turquie-interdit-un-festival-gay-susceptible-d-inciter-a-la-haine.php 
https://www.lematin.ch/monde/Ankara-interdit-un-festival-de-cine-allemand-gay/story/21043173
http://www.pembehayatkuirfest.org/en/
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2017/09/04/97001-20170904FILWWW00098-ankara-denonce-le-populisme-de-merkel.php

兒玉奈々
World News担当。大学4年生。映画に出てくる女優さん、ダンスシーン、音楽が大好きです。熱しやすく冷めやすいタイプなので、ハマってるものがコロコロ変わります。


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