『ゲット・アウト』『Us』で一躍人気監督の仲間入りをしたジョーダン・ピールが、復刊されたホラー雑誌『Fangoria』で、7月に最新作『Midsommar』の公開を控えたアリ・アスターと対談を行い、その一部がEntertainment Weeklyで公開された。ピールは「試写の後、(アスターに)メールしたように『今までに作られた中で、最も牧歌的なホラー映画を撮ったね。(中略)異教をテーマにした映画の中で一番有名だった『ウィッカーマン』の座をこれが奪ったということなんだ』」と語り、それに対し、アスターは「ありがとう。でも、面白いことに、これはフォーク・ホラー(Folk Horror)に分類されるものじゃないかと思っているんだ。(中略)『これは何の映画なんだ?』って訊かれるけど、フォーク・ホラーの皮を被った別離の映画と言うことにしているんだ」。[1]

 アスターによると、『ヘレディタリー/継承』の核が家族ドラマであったのと同じように、これはアスター版の人間関係を描いたドラマだという。これが間違いなくホラーであるという認識もないというアスターは語る。「『ヘレディタリー/継承』はたしかにホラー映画だった。でも、この映画については大人の童話だと言いたいし、実際そうだからだ。これは現代の大人向けの童話なんだよ」。[2]

 プロットについて、多くは公開されていないが、W magazineによると、主なプロットは以下のようだ。親族の死を経験した若いアメリカ人カップルが、一生に一度しか経験できないような夏を祝うフェスティバルに参加するため、スウェーデンの田舎町を訪れる。しかしその旅は、幻覚を伴った悪夢に変わる。到着後まもなく、二人は時間の感覚を錯乱させる何かが入れられた飲み物を飲まされ、カルトのリーダーの標的にされる。空中浮遊、野生熊の臓器、花冠、顔の一部切断などが、この伝統的な祭日の通例であるらしいことがわかってくる。[3]

 『Midsommar』公開は7月3日(日本公開は未定)。

[1]

https://ew.com/movies/2019/06/06/fangoria-jordan-peele-ari-aster-midsommar/?utm_source=twitter.com&utm_term=217D14EC-885B-11E9-8A9C-618D4744363C&utm_content=link&utm_campaign=entertainmentweekly_ew&utm_medium=social

[2]

https://www.indiewire.com/2019/06/ari-aster-midsommar-runtime-two-hours-twenty-minutes-1202147315/amp/?__twitter_impression=true

[3]

https://www.wmagazine.com/story/midsommar-film-plot-everything-we-know

A24公式サイト:https://a24films.com/films/midsommar

佐藤更紗

国際基督教大学卒。映像業界を経て、現在はIT業界勤務。目下の目標は、「映画を観に外へ出る」。


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