『蜘蛛女のキス』で世界的に知られているブラジルの映画監督、H・バべンコが心臓発作のため亡くなった。70歳だった。 

90d85b194afab58c6db33e38d273dd3b
バベンコ監督は1986年に映画『蜘蛛女のキス』でアカデミー賞最優秀監督賞にノミネートされた。同作品は最優秀作品賞にもノミネートされ、俳優ウィリアム・ハートが主演男優賞を獲得している。また、ブラジルの国民的女優だったソニア・ブラガが本作で本格的にハリウッドで成功した作品ともなった。

その後、メリル・ストリープとジャック・ニコルソンのロマンス映画『黄昏に燃えて』(87年)など、ハリウッドでの活動を続けた。『蜘蛛女のキス』以外にも『Corazon iluminado』『カランジル』の3本の作品がカンヌ国際映画祭のパルム・ドールにノミネートされた。その中でも『カランジル』は、100人を超える囚人虐殺が国際的な社会問題となった事件を題材としていたこともあり、大きな話題を呼んだ。

遺作となった16年3月ブラジル公開の「メウ・アミーゴ・インドゥ(マイ・ヒンズー・フレンド)」は自伝的内容でもあり、主演の米国人俳優ウィレム・デフォーに末期がんで死期が近い映画監督を演じさせ、話題となっていた。

H・バべンコ監督が築き上げた世界観は、これからも多くの人に愛されるに違いない。

http://variety.com/・・・/hector-babenco-director-of-oscar・・・/

船津 遥
World News担当。学習院大学文学部フランス語圏文化学科所属。サイレント映画、ウェス・アンダーソンのとりこ。日活映画にもはまっている20代女子。(量産型キラキラ系女子ではありません。)


コメントを残す