マーティン・スコセッシ監督の新作『アイリッシュマン』はチャールズ・ブラントのノンフィクション作品である『I Heard You Paint Houses』を原作としたギャング映画である。

今作には、Netflixでかつてない額の1億7500万ドルが費やされた。スコセッシ監督にとっても、この制作費は巨額である。制作費の多くは、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロとジョー・ペシを若返らせるための特殊効果に費やされだろう。第二次世界大戦の兵士、シーランが30代のときにホッファと出会うところから最晩年まで描かれるため、CGの特殊効果は欠かせない。

IndieTokyoでも取り上げたカンヌ国際映画祭とNetflixの問題が解決される方向に向かえば、カンヌ国際映画祭が公開することを誇りに思える作品だ。秋に予定されているように、マーティン・スコセッシはNetflixの出資で『アイリッシュマン』を制作した。スティーブン・スピルバーグがNetflixに不快感を示す中、マーティン・スコセッシは莫大な予算を手にした。

「エスクァイア」の情報によると、『アイリッシュマン』の製作費は1億7500万ドル以上と推定されている。同じく多くの特殊効果を用いている『ヒューゴの不思議な発明』(2011年)の制作費、1億5000万ドルと比べても、2500万ドルを超えている。

Netflix出資の映画作品の中で、最も予算がかかったのはウィル・スミス主演『ブライト』(2017年)である。2017年に公開されたデヴィッド・エアー監督の今作は、9000万ドルに達した。Netflixはまた、マイケル・ベイ監督の次回作『6 Underground(原題)』を制作するという大きな賭けをすることを選んだ。同監督はその実績で、1億5000万ドルの出資を得た。

今回の制作費1億7500万ドルはオリジナル映画としては巨額だが、ディズニー、ワーナー・ブラザーズ、MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)、ソニーの大ヒット作の予算である通常3億円を超えるには程遠い。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2019)は推定によると3億から4億ドルがかけられている。

カンヌ国際映画祭を中心に物議を醸しているNetflixだが、今後の映画制作の投資主として外せない存在になっている。アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシが出演する、マーティン・スコセッシ監督『アイリッシュマン』は今秋Netflixにリリース、また劇場でも限定公開される。

■参考資料:

■参考記事:
http://www.lefigaro.fr/cinema/2019/03/07/03002-20190307ARTFIG00169–the-irishman-de-martin-scorsese-sera-le-plus-cher-jamais-produit-par-netflix.php
https://www.radiotimes.com/news/on-demand/2019-03-12/the-irishman-netflix-release-date-movie-martin-scorsese-cast-trailer-plot-story/
http://www.lefigaro.fr/festival-de-cannes/2019/02/01/03011-20190201ARTFIG00142-netflix-a-cannes-saison-3-la-pression-augmente-sur-le-festival.php

兒玉奈々
World News担当。映画に出てくる女優さん、ダンスシーン、音楽が大好きです。


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