THE PIANO&CINEMA vol.4 ジョン・フォード『アイアン・ホース』(伴奏:柳下美恵)@ジャック&ベティ


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こんにちは、イベント部の上田です。

いま、横浜のジャック&ベティという映画館では、11/12(土)~11/18(金)連日15:30〜17:45ジョン・フォード監督の『アイアン・ホース』(1924)を生演奏でみることができます。

伴奏はサイレント映画ピアニストの柳下美恵さん。今までも何回かイベントブログで柳下さんが関わる上映をお知らせしてきましたが、 今回はお話を聞いてみたいなと思って、インタビューもさせていただきました。(インタビューも後日アップしますが、今日はひとまずレポートをさせていただきます!!)

「美恵’sサイレント映画」という名前で、2015年の5月から始まったこの企画は、
第1回『日曜日の人々』監督:R・シオドマク、E・G・ウルマー
第2回『血涙の志士』監督:ジョン・フォード
第3回『風』監督:ヴィクトル・シェストレム と、とにかく傑作続きなんです。

 

 

元々ジャック&ベティの支配人である梶原さんと柳下さんが何かできないかと考えて、
一回きりで終わってしまうことの多いサイレント映画の生演奏上映を、
「イベントとしてではなく、興行として」やろうとしたのがきっかけになったんだとか。1
(そもそもサイレント映画を一週間も上映する劇場がないのに!すごい!)

今回からは「PIANO & CINEMA」と名前を変え、ジョン・フォード監督の大出世作でもあり、サイレント期の傑作『アイアン・ホース』を上映。

『アイアン・ホース』はジョン・フォードが30歳頃の作品。元々町中を舞台に繰り広げられる西部劇が主流だったところで、街の外へと飛び出し、西部の広大な風景を見せた『幌馬車』(1923 ジェームス・クルーズ監督)のヒットをうけて、FOXが負けない作品を、とジョン・フォードに依頼したのがきっかけで製作されました。

 

アメリカに大陸横断鉄道を作ろうとした人々の、とてつもないスケールの話。
わたしがサイレント映画を面白いと思うのは、主人公を中心にした内面的な話にとどまらず、
人から人、場面から場面へと次々と展開していくので、物語のスケールが大きくなっていくところです。

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間違いなく『アイアン・ホース』もそういう映画で、リンカーンを始め、西から進む中国系移民が働くユニオン・パシフィック鉄道と、東から進むセントラル・パシフィック鉄道のアイルランド系移民や南北戦争の兵士たち、そしてその間で、夢半ばでこの世を去った父親を持つデイブ(ジョージ・オブライエン『サンライズ』)。自分たちの土地に線路を引かせまいとするシャイアン族のインディアンたち。そのどれもが同時に鉄道めがけて、自分たちの未来をかけて132分必死で動き回ります。(最近の映画だったら、2部作くらいの規模!!)

 

ジャック&ベティの館内には、今回の特集を彩るアート作品や資料がずらり!

まずご紹介したいのは今回のために特別に作られたポスターなんですが、
とてもスタイリッシュでかっこいい!(イラスト:小池ふみさん デザイン:大村雄平さん)
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そして、ペーパークラフトで作られたジョン・フォード監督(高村啓二さん)img_6664

インタビュー中に見せてくださった『アイアン・ホースのマーチ』の楽譜
(作曲 エルノ・ラペー:この方はフランク・ボーゼージ監督『第七天国』やラオール・ウォルシュ監督の『栄光』の音楽も担当。)

ウエスタン・ユニオンの原川さんは、上映後に映画館を出てすぐのところにあるカフェで、西部劇の時代背景を教えてくれました。館内にある作品資料はウエスタン・ユニオンの方々が準備してくれたそうです。

1924年の作品でありながら、今も人を夢中にする『アイアン・ホース』を見逃してはいけませんよ!
上映は18日金曜日まで!!後日アップするインタビューもお楽しみに!!!

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上田真之 イベント・上映部。早稲田松竹番組担当、ニコニコフィルム。『祖谷物語~おくのひと~』脚本・制作。短編『携帯電話はつながらない』監督。2015年春から、『恋愛のディスクール・断章』ワークショップ開催。