“IndieKyoto”イベント告知の第二弾です。11月の京都での特別上映会は、前回、ご紹介しました「ルドルフ・トーメ監督 レトロスペクティヴ」のみにとどまりません。
11月下旬には「映画監督 ミゲル・ゴメスの世界」と題しまして、ミゲル・ゴメス監督の来京記念の特別上映会が開催されます。スケジュールは、24日の『熱波』(同志社大学寒梅館クローバーホール)、25日の『Motu Maeva(原題)』(京都造形芸術大学 高原校舎 試写室)、26日の≪アラビアン・ナイト 3部作≫(京都みなみ会館)に分かれており、そのうち、25、26日の上映には、女優・監督のモーレン・ファゼンデイロさんミゲル・ゴメス監督が登壇されます。この機会をお見逃しなく!

熱波『熱波』
2012年/ポルトガル・ドイツ・ブラジル・フランス/118分
監督:ミゲル・ゴメス
出演テレーザ・マドルーガ/ラウラ・ソヴェラル 他
[あらすじ]
気性が荒く、ギャンブル好きの老婆アウロラ。彼女は、なかなか会いに来ない冷たい娘の事を気に掛けながら、お手伝いと隣人を頼りに暮していた。ある時、病に倒れたアウロラは、突然ヴェントゥーラという男を呼んでほしいと言い出す。そして50年の時を遡り、二人が若かりし頃に出会ったアフリカ―タブウ山の麓での、胸を焦がすような熱い記憶が甦る。
[日時・会場・料金]
11月24日(火)
@同志社大学クローバーホール
開場/18:00 開始/18:30 ※上映のみ
料金:一般1,300円、Hardience会員・みなみ会館会員1,000円
*同志社大学学生・教職員(同志社内諸学校含む)、京都造形芸術大学学生 無料
[お問い合わせ]
同志社大学 今出川校地学生支援課 TEL: 075-251-3270

motu_maeva『Motu Maeva(原題)』
2014年/ポルトガル、フランス/42分
監督:モーレン・ファゼンデイロ
出演:ソーニャ・アンドレ
[あらすじ]
20世紀の冒険家ソーニャ・アンドレを追ったドキュメンタリー。1950~70年代に、ソーニャとその夫によって撮影された8ミリフィルムの映像と共に、彼女の生き様を描く。
[日時・会場・料金]
11月25日(水)
@京都造形芸術大学 高原校舎 試写室
開始/16:30 ※一般入場可、途中休憩あり
料金:入場無料
モーレン・ファゼンデイロさん(監督・女優)
ミゲル・ゴメス監督によるレクチャーあり
[お問い合わせ]
京都造形芸術大学映画学科 TEL:075-791-9353

≪アラビアン・ナイト 3部作≫
nights1『千一夜物語』の語り手シェヘラザードは、生き延びるために、毎夜新しい物語をかたった。現代ポルトガルの監督ミゲル・ゴメスは、生き延びるために、ポルトガルの「現在」史を語る。連続する目くるめくイメージの混沌に、どんな意図がこめられているのか。ヨーロッパの西の果て、海と荒野の人々の心の、何をここに見出すことができるのか。大西洋の広大さを反映させたような、6時間21分の大作。
2015年/ポルトガル、フランス、ドイツ、スイス/
第1部125分、第2部131分、第3部125分
監督:ミゲル・ゴメス
出演:クリスタ・アルファイアチ/アドリアーヌ・ルース/カルロト・コッタ/モーレン・ファゼンデイロ
[あらすじ]
第1部 休息のない人々
ヨーロッパのなかで危機に瀕している国、ポルトガル。映画監督は悲惨な現実を目にして、架空の物語をつくろうと目論むが、意気地なく逃げ出し、美しいシャーラザッドを主人公に据える。そして彼女は王に、三部作にまとめた物語を語り始める…。
第2部 孤独な人々
男たちがいかに悲しみに包まれることとなったかを語るシャーラザッド。「ああ、吉兆の王よ。その悲しみは私のところまでやってきました…。」 そして朝の光が訪れる頃、シャーラザッドは静けさに包み込まれていた。
第3部 魅了された人々
シャーラザッドは、話すべきことがあまりにも重すぎて、王を喜ばすことが出来ないと悩み始める。そこで彼女は宮殿を抜け出し王国へと旅立つのだった。
[日時・会場・料金]
11月26日(水)
@京都みなみ会館
開始:第1部13:00/第2部15:20/第3部17:50
料金(各部入替制):一般1,800円、大学生1,500円、シニア1,100円
京都みなみ会館会員1,000円
当日3回券3,900円(前売3回券3,600円)
第3部上映前、ミゲル・ゴメス監督、モーレン・ファゼンデイロさん(出演)舞台挨拶あり
[お問い合わせ]
京都みなみ会館 TEL:075-661-3993

プロフィール
ミゲル・ゴメス [Miguel Gomes]
映画監督。1972年ポルトガル、リスボン生まれ。リスボン映画演劇学校で学んだ後、1996年から2000年までポルトガルのメディアで映画評論を執筆。その間手がけた短編はオーバーハウゼン映画祭などで受賞、出品される。初長編映画は『THE FACE YOU DESERVE』(2004)。2008年に発表した2作目『私たちの好きな八月』はカンヌ国際映画祭監督週間で上映され大反響を呼ぶ。その後40以上の国際映画祭に出品され、12以上もの賞を受賞。3作目『熱波』はベルリン国際映画祭にてアルフレッド・バウアー賞、国際批評家連盟賞をW受賞し、以来、世界45カ国以上の国々で公開されている。新作『アラビアン・ナイト』はカンヌ映画祭監督週間に出品された。

モーレン・ファゼンデイロ [Maureen Fazendeiro]
女優・映画監督。1989年フランス生まれ。パリの出版関係で働いた後、ゴメス監督『アラビアン・ナイト』に出演。現在はリスボン在住。今回上映する『Motu Maeva』は監督初作品となる。

宍戸明彦
World News部門担当。IndieKyoto暫定支部長。
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士課程(前期課程)。現在、京都から映画を広げるべく、IndieKyoto暫定支部長として活動中。日々、映画音楽を聴きつつ、作品へ思いを寄せる。