8/15公開!安川有果監督「Dressing UP」


dresing up

 

本日15日よりシアター・イメージフォーラムにて公開の安川有果監督「Dressing Up」、一足先に拝見したのでご紹介したいと思います!

「激写!カレジナ熱愛中!」の安川有果脚本・監督の本作は若手映画作家支援事業「CO2」の助成作品として制作され、第14回TAMA NEW WAVEではグランプリとベスト女優賞を共に受賞しています。

まず印象に残るのは表情一つ変えずに世界を見つめる育美(祷キララ)の目。
少女は何を感じ、考えているのだろう、どんな世界をみているのだろう、とその目の奥に吸い込まれるような感覚を覚えました。

人とは何かが違う。
きっと誰もが聴こえているのに、心を麻痺させ聴かないでいる、そんな声や思いを聴かずにはいられない。
外からの刺激をあまりにも繊細に受け止め、内から湧いてくる「何か」を無視することが出来ずにいる少女は、表情一つ変えることなく、それらを華奢な身体一つに押し込め、生きています。
「言い訳している訳じゃない」という心のままの言葉が世界に届くことはありません。

そんな中、記憶にない母親の内側を探っていくことで、自分の奥深くに眠るものとも向き合うことになるのです。誰にも分かってもらえなかったであろう母の痛みが彼女には分かり、それをただただ受け入れるような、抱きとめるような表情。
最後に見せる、自分の中の自分を許したかのような、穏やかな表情。
それらを忘れることができません。
最後の育美が、私には幼い子供のように見えました。
ただただ、無防備にそこにいる。
自分の存在を許すことで人の存在をも許す、そんな安堵の顔に見えたのです。
ああ、一人の少女の戦いを目撃したんだ、と思いました。

また、「制服」という型がなければ生きていけなかった男の子や、人の目や期待を無視しては生きられないのに、そんな自分を好きになれない女の子など、閉鎖的な「学校」という空間、空気の中で生きる少年少女の繊細な気持ちの揺れ動きを丁寧に描いているところも好きでした。

みなさま是非、スクリーンで彼らの姿を目撃してください!

私も暗闇の中の大きな画面でもう一度観たい、そんな風に思いました。

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Dressing UP

オフィシャルサイト: www://dressingup.jp/

予告編:https://www.youtube.com/watch?v=6u3mbF-zoFA&feature=youtu.be

 

梶原香乃

World News担当。東京下町生まれ。高校からイギリスに留学、ロンドンのドラマスクールにて芝居を学ぶ。はらわたのある映画女優を目指して日々奮闘中。憧れはマリオン・コティヤールとキャサリン・ハンター、そして高峰秀子さん。国を超えて仕事ができるようになりたいな!なるぞ。