三浦翔『人間のために』vol.2


 


戦後70年にあたる2015年の夏、国会前のデモを始めとして、都市のこと、大学のこと、暴力について、見たもの聞いたものを繋ぎ合わせながら演劇的に分析すること。パフォーマティヴに声を重ね、意味を増幅させること。この映画を観て終わりにさせないこと。次なる言葉を生み出すこと。(三浦翔)


 

 

みなさまこんにちは。則定彩香と申します。

本日は9月11日と9月21日に第38回ぴあフィルムフェスティヴァルコンペティション部門「PFFアワード」プログラムDで上映される、三浦翔監督『人間のために』を紹介させていただきます!

 

人間のために1

あらすじ・概要(PFF作品ページより引用):

授業でシュプレヒコールを叫んだ先生は大学を辞めさせられた。真相を知るべく、都市の中に先生を探す生徒たち。演劇部員の里子は過激な反政府活動に熱中している。部員たちが革命のためのリハーサルを行う中、里子は政府のお役人を殺してしまう。里子を裁くため演劇部員による裁判が行われる。

現実の社会情勢とフィクション、ドキュメンタリーと演劇の狭間で、学生たちは都市を舞台に変えていく。政治と芸術が併走していた時代への憧れなのか、それともまったく新しい時代の幕開けなのか。彼らはあらかじめ失われた彼ら自身の言葉を、探し続ける。

 

戦後70年の反戦映画です。非常にわかりやすく、そして多くの問題をわたしたちに問いかけます。

この映画のスタッフに本村宗一朗という人がいます。彼のコメントを抜粋します。

登場人物が政治について喋っている姿はどことなく表現めいてます。まるで踊っているようです。身体を使って政治を考えるんです。そこにノイズミュージックが流れるという重層的な映画となっています。(本村宗一朗)

三浦監督が以前ブログでも書いていたように(*)、演劇や政治、ダンスや詩や音楽、いろんなものに影響を受けて制作された、多くの要素を含んだ映画になっています。なので、普段は映画見ないよ、または映画なんか見飽きたよ、という人にも面白く見てもらえる作品だと思います。

 

 撮影の技術が突出して優れている訳ではないと思います。ストーリーがとりわけ楽しく分かりやすく書かれている訳でもないと思います。しかし、この映画はこれまでの「自主映画」という制限の枠からはみ出た、そして自主映画だからこそできた、これまでにない自由で強烈な体験をお約束します。

人間のために3人間のために2

 

この作品の思想に賛同する人も、もちろん否定的な意見を持つ人もいると思います。しかし、もちろん、思想に賛成か反対かというのは、作品の良し悪しには関係がありませんよね。この作品の価値は、数多く存在する問題を観客に投げかけ、新たな出来事を作り出すことにあると思います。

この作品が提示する問題に多くの人に答えていただきたいので、より多くの方に見ていただいて、上映後直接でも、FBメッセージでも、Twitterでもなんでも、ご意見いただきたいです。そんな、現代を生きる人みんなで見てみんなで考えたい作品です。

三浦翔は私の大学の同期なのですが、もともといろんな意味でぶっ飛んだ面白い人で、でも話しやすいいい人なので(見た目は空手家みたいな感じですが)、ご意見・ご感想ある方はぜひ話しかけてみてください!全部応えてくれると思います。

 

最後にちょっと個人的なことを言うと、私のこの作品のプッシュポイントは、主役の女の子二人の奔放な動きと炸裂するノイズ・ミュージックです!パソコンで試写をしたのですが、これが大きな画面と大音量で見られると思うと、とってもワクワクします。

 

近々は9月11日18:00〜、21日15:00~、東京国立近代美術館フィルムセンターにて上映ですが、後に、京都、神戸、愛知、福岡等で上映があります。地方にお住いの方はそちらもぜひチェックしてください〜!

 

ご来場お待ちしております!!

応援・拡散もよろしくお願いします!!

 

・予告編

 

・PFF作品情報ページ

http://pff.jp/38th/lineup/pff-award2016/13.html

・三浦翔監督による作品紹介ブログ(*)

http://indietokyo.com/?event_blog=pffアワード2016『人間のために』

・『人間のために』公式Twitter

https://twitter.com/ningennotameni

 

則定彩香
WorldNews部門、新文芸坐シネマテークゆるキャラ(のりさだちゃん)、オルタナS執筆、ときどき取材カメラマン。横浜国立大学都市イノベーション学府にてバザンとトリュフォーを研究中。