
ウィキリークスVSソニー ハッキングされた資料を公開へ
内部告発中心の暴露サイト『ウィキリークス』は現地時間にして16日、声明を通じてウェブサイトでソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントの電子メール17万件余りと文書3万件余りを閲覧できるようにしたと明らかにした。ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント(SPE)はソニーの中の映画部門であり、ハリウッドでも幅をきかせている。アップロードされた電子メールと資料は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)の暗殺を扱った映画『ザ・インタビュー(The Interview)』の公開に先立ってハッキングされたものが中心であった。
これについては是非Indie Tokyoの去年12月の記事も参照してほしい。
[World News #146]ソニー・ピクチャーズの映画『The Interview』が公開中止に、北朝鮮によるサイバー攻撃が原因?11月末に発見されたこれらのセキュリティ侵害による被害は、「平和の守護神(Guardians of Peace)」と名乗るハッカー集団によるものである。これは、数週間コンピュータネットワークをシャットダウンし、四半期決算遅らせることをソニーに余儀なくした。当初考えられていたよりも深刻な被害であり、広範にわたっていた。社員(とくにエグゼクティブ)の給与明細、社会保障番号、ビジネス戦略の概要、俳優や取引先との契約額、新作未公開の映画5本、そして社内メールがそれらである。
一方のソニーは16日の声明を受けて、ウィキリークスの情報拡散についてハッカーが盗んだ情報拡散への加担は、ひどく悪質な犯罪であるとして非難の声明を出した。ソニーの顧問弁護士であるデイビット·ボイーズは同日の声明で「私たちはこの情報が共有著作物に属するというウィキリークスの主張に強く反対する」と明らかにした。
しかし、一方でウィキリークスの創立者のジュリアン・アサンジは「一般の人々がこの資料を閲覧するべき」とし「大規模で秘密主義の多国籍企業内部の動きについて、なかなか得ることができない知見を提供するもの」としていて、考えは食い違っている。また、「この資料は地政学的論争の中心にあるニュースの種であり、共有著作物に属するものであるためウィキリークスはこの資料を公開する」とも述べているようだ。
◎http://www.afpbb.com/articles/-/3045640
◎http://www.huffingtonpost.com/2015/04/16/wikileaks-sony-documents_n_7081674.html

雨無麻友子
World News 部門担当。青山学院大学総合文化政策学部所属、日本学生映画祭・夜空と交差する森の映画祭スタッフ、第27回東京学生映画祭副代表、AOYAMA FILMATE 2015代表として運営
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