[182]フランク・ホエーリー最新作


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愛されるであろうフィルムメーカーフランク·ホエーリーの最新作のインスピレーション

人生を変える一つの出逢いというものはあるのだ。フランク·ホエーリーは最新作『Like Sunday Like Rain』のインスピレーションについて、ある同僚との軌跡的な出逢いから製作までを語る。

フランク・ホエーリーは映画とドラマの両業界で俳優として活躍しているが、監督業に乗り出しており、これが4本目の監督作品となる。『グッバイ・ジョー』(原題:Joe the King)で映画監督デビュー。同作で、サンダンス映画祭Waldo Salt Screenwriting Awardを受賞している。

以下、フランク・ホエーリーのコメントである。

ある男に声をかけられ、最初は誰だか全く見当がつかなかった。彼が「ジャン・ピエールだ。」と名乗ると、私はある記憶に行き着いたのである。ルイジアナのスライデル出身のジャン·ピエール·フランクリンとは、80年代におけるヘルムズリーパレスホテルのルームサービスのウェイターとして出逢っていた。

1985年のストライキ中にピケのホテルの組合労働者と代わって雇われていた。私と違って彼はとても優秀であり、彼は類まれなるストーリーの持ち主であった。彼のホームタウンのニューオリンズの近く、武装強盗で刑務所にいた彼の父、と元ミスルイジアナでいかさまトランプ師であった彼の母の話は魅力的であった。このストーリー、また彼自身に私は魅入られ、彼とヘルムスレーホテルでの生活に影響を受けながら、空想を巡らせたものである。ある夜の失態を機に私はヘルムズリーパレスホテルを離れることになり、ジャン=ピエールに別れを言った。

そして、それから22年が経ったある夏の夜に再会を果たしたのであった。私たちは、演劇と映画や演技について会話を弾ませた。彼は『ディアハンター』や『プラトーン』など好きな映画は暗唱できるまでであった。彼と短い時間を過ごした後、ジャン=ピエールとの友情が私に与えた影響について考えた。当時、私たちは成功に向かって努力はしていたが、見通しは暗かった。しかし、彼は私をカバーしてくれたし、多くの励ましを互いに送りあった。私は彼に脚本を数ページ読ませたことがあったのだが、その時に彼は「なんてことだ、これはとても良い。君の才能は天からの贈り物だ。」と言ってくれた。それは私が自身を脚本家として考えたはじめての瞬間であり、よいきっかけであったことは間違いない。これが私の映画の基礎となったのである。私はこの小さなきっかけと彼のサポートは今の自分をつくる基盤であると考える。 

この再会は私にある映画のコンセプトをもたらした。偶然街角で出逢って短い時間をすごす二人、この瞬間が今後、それぞれの生活に深い影響を与えるというニューヨークの物語である。とてもシンプルなコンセプトだ。

私はすぐに裕福な12歳のチェロの天才と怠け者のボーイフレンドに悩むウェイトレスを首になったニューヨーク州北部出身の23歳の少女の物語を書き始めた。2か月で脚本を書きあげ、資金調達の確保に着手したが、それが思ったよりも困難であった。「ドラマティックでない」「何も起こらない」と言われ、「子供がスペリングコンテストで勝つというストーリーにしては?」「彼女が彼に空手を教えていじめっ子を倒すというのは?」「彼女がヴァンパイアだという設定はどうだろうか。」とも。そして、これらの意見に麻痺していった。

私は映画をつくるために必死で、結末を変えてしまった。怠け者の彼氏が多くの人を撃って自害するというストーリーにしたのである。12歳の少年が惨殺事件を眼の前に呆然と立ち尽くす。私は必死だった。私は妻にそれを読ませた。彼女は読み終えるやいなや、廊下に出無言歩いて、ごみ箱に脚本を投げたのである。そして、「これはごみだ。」と彼女は言った。「私はこんなものを撮ってほしくない。」といった。その通りであった。

私は元のエンディングへと改訂し、数年かけて説得をした。そして幸運にもレイトン・ミースターが理解を示してくれ、出演する運びとなったのだった。フィルムでの撮影は耐え難いほど難しい20日間の戦いだった。ポストプロダクションは物語をシンプルにするために困難をなした。しかし、最後には私の映画を作った。私は正確に私が作りたかった映画を作り、伝えたかった話をした。製作に7年をかけてヴァンパイアのでてこない、爆発や銃の撃ち合いがない映画を作ったのだ。二人の孤独と友情と失恋について、単純な真の美しい物語であり、私自身が観に行きたい映画をつくったのである。

 

本作はインディーズ映画とは思えない豪華なキャスティング、人気海外ドラマ「ゴシップガール」のブレア役で知られるレイトン・ミースターと人気パンク・ロックバンド「グリーン・デイ」のヴォーカル、ビリー・ジョー・アームストロングの出演に期待されていたが、是非俳優でもあるフランク・ホエーリーが7年の歳月をかけてこだわった本当に彼が作りたかった内容にも注目して観てほしい。

 

 

 

 

http://www.indiewire.com/article/the-inspiration-for-filmmaker-frank-whaleys-latest-film-will-win-your-heart-20150313

http://www.indiewire.com/film/like-sunday-like-rain

http://www.imdb.com/title/tt3104818/

http://www.montereymedia.com/likesundaylikerain/

http://www.imdb.com/name/nm0001844/bio?ref_=nm_ov_bio_sm

http://movieclips.com/JPs3T-frank-whaley-director-videos/#p=1

 

 

 

雨無麻友子
World News 部門担当。青山学院大学総合文化政策学部所属、日本学生映画祭・夜空と交差する森の映画祭スタッフ、第27回東京学生映画祭副代表、AOYAMA FILMATE 2015代表として運営

 

 

 

 


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