本日のWorld Newsは、今年注目のイギリス映画を紹介します!

Baby Driver
監督・脚本:エドガー・ライト
出演:リリー・ジェームズ、ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォックス
公開:8月
日本公開:未定

『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』のコルネット三部作(アイスのコルネットが登場することから)など、イギリス産のコメディ映画でヒットをとばすエドガー・ライト監督が、ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォックスらベテラン俳優と、『シンデレラ』の若手リリー・ジェームズを迎えて製作した最新作。犯罪組織で逃走ドライバーを担当する童顔の青年‘ベイビー’が、夢で見た美しい少女と出会い、犯罪から足を洗うことを決意し、奮闘する。
ライト監督は作品について、「笑えるところもあるけど、コメディじゃない。クライムアクション映画なんだ」とコメント。この作品では、「音楽と一体となったアクション」に挑戦したという。
「僕はずっと、音楽によって動いていくアクション映画をやりたかったんだ。ずっと音楽を聴いている主人公を登場させることによって、音楽と映像をさらなるステージにもっていきたかった。まるで、映像が曲の振り付けであるかのように。」#1

#1  http://www.indiewire.com/2016/12/baby-driver-first-photos-ansel-elgort-jamie-foxx-edgar-wright-film-1201762422/

T2 Trainspotting
監督・脚本:ダニー・ボイル
出演:ユアン・マクレガー、ジョニー・リー・ミラー、ロバート・カーライル、ユエン・ブレムナー
公開:1月27日(イギリス)
日本公開:未定

言わずと知れたダニー・ボイル監督の出世作、『トレインスポッティング』の続編。1996年の前作から約20年、4人の若者の現在がオリジナルキャストで演じられる。
「前作よりいい作品にならなかったら、大恥をかくことになる」と続編製作には後ろ向きだったユアン・マクレガーの気を変えたジョン・ホッジスの脚本に注目。‘ベグビー’を演じるロバート・カーライルは、脚本を絶賛した。「みんな製作をしぶってたけど、脚本のおかげで自信をもって作ろうと決めたんだ。誰にとってもエモーショナルな内容だよ。みんな自分のことを考える。俺の人生、なにやってきたんだ?ってね」#2
製作に関わった多くの人が前作を超えたと感じる本作。シリーズ作品の製作があいつぎ、先細りしてしまう作品も多い中、『トレインスポッティング』はどのような答えを見せてくれるのか。

トレイラー:

#2
http://www.nme.com/blogs/the-movies-blog/trainspotting-2-everything-we-know-so-far-about-danny-boyles-upcoming-へsequel-10877

Loving Vincent
監督・脚本:ドロタ・コビエラ
出演:ロバート・グラクズィク、ダグラス・ブース、エレノア・トムリンソン
公開:年内予定
日本公開:未定

ヴィンセント・ファン・ゴッホの人生とその謎に包まれた死を描いた伝記映画。『ピーターと狼』でアカデミー賞短編アニメ賞を受賞したプロデューサー、ヒュー・ウェルチマン(BreakThru Films)の新作。なんと、世界初の全編油絵によるアニメーション。実際の俳優の演技を撮影、コンピューターで取り込み、その動きに手書きの油絵を重ね、アニメーションにした。同じように描けるようトレーニングを積んだ100人以上の画家によって描かれた油絵が、一秒間に約12枚使われている。モーションキャプチャー技術と手書きのアニメーションの新たな可能性を追求した意欲作。#3

トレイラー:

公式サイト:
#3
http://join.lovingvincent.com/the-movie,3,pl.html

The Mercy
監督・脚本:ジェームズ・マーシュ
出演:コリン・ファース、レイチェル・ワイズ、デヴィッド・テウリス
公開:年内予定
日本公開:未定

『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞を受賞したジェームズ・マーシュ監督の新作。前作につづき伝記映画で、コリン・ファースを主演にむかえ、世界一周のヨットレース中に失踪したドナルド・クローハーストの半生を描く。1960年代の世界一周ブームの真っ只中、イギリスの実業家のクローハーストは、借金の返済と自分の商品の宣伝もかねてレースに挑む。一般人でありながら世界最速の記録をうちたてた彼は人気を博したが、ゴールにその姿はなかった。航海報告は全て捏造で、実際には船は進んでおらず、彼は理想と現実の乖離に打ちひしがれながら、一人孤独に海に消えたのだった。後に発見された日誌には、彼の精神が病んでいき、自殺を考えるようになっていくさまが記録されているが、彼の遺体は未だ見つかっていない。
「どうすれば、自分の能力以上のことを成し遂げられるのかを自問自答する物語だ」とプロデューサーは言う。#4
2010年の『英国王のスピーチ』以来、伝記映画というジャンルに新たな展望を見せてきたイギリス映画だが、マーシュ監督とコリン・ファースのタッグはどのような化学反応を起こすのだろうか。

#4
http://m.torquayheraldexpress.co.uk/donald-crowhurst-film-the-mercy-starring-colin-firth-set-for-2017-release/story-29448334-detail/whatson/story.html

Dunkirk
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:トム・ハーディー、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズ
公開:7月
日本公開:年内予定

『ダークナイト』シリーズ、『インセプション』、『インターステラー』のクリストファー・ノーラン監督が、第二次世界大戦での連合軍の救出作戦を描く。自身初となる歴史映画に、ノーラン作品常連の俳優(キリアン・マーフィー、トム・ハーディー)、作曲家(ハンス・ジマー)、スタッフをはじめ、映画初出演のハリー・スタイルズやベテランのケネス・ブラナーを迎えて挑む。『her/世界でひとつの彼女』『007 スペクター』の撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマが『インターステラー』に続きノーランと組み、15/70mm IMAXフィルムと、65mmフィルムの両方を使って撮影した映像にも注目。スピルバーグ監督がアメリカ的ヒロイズムを描いた『プライベート・ライアン』から約20年。イギリス人であるノーラン監督の目に第二次世界大戦はどう映るのか。

トレイラー:

公式サイト:
http://www.dunkirkmovie.com

この他にも、2017年は、アーサー王伝説を描いた大作『King Arthur: Legend of the Sword』や、前作が好評だった『パディントン』の続編『Paddington 2 』、『キングスマン』の続編『Kingsman: The Golden Circle』などの公開が控えている。また、新たな情報が入り次第お伝えしたい。

北島さつき
World News&制作部。
大学卒業後、英国の大学院でFilm Studies修了。現在はアート系の映像作品に関わりながら、映画・映像の可能性を模索中。映画はロマン。


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