今年の作品賞を含むアカデミー賞9部門にノミネートされ4部門を受賞した「グランド・ブダペスト・ホテル」や「ムーンライズ・キングダム」「ダージリン急行」などを手掛け、IndieTokyoでも度々取り上げられるウェス・アンダーソン監督が、次作でストップモーション・アニメを手掛けることがPlaylistや複数のメディアで報じられた。

昨年開催されたリスボン&エストリル映画祭で、ウェス・アンダーソン監督はイタリアの巨匠故ヴィットリオ・デ・シーカ監督(「自転車泥棒」「靴磨き」)の作品に影響を受けた新作を撮ると話していた。
監督は、「この作品は、デ・シーカ監督の『L’oro di Napoli(ナポリの黄金)』と同じ構造を持つ、アンソロジー映画になる予定だ。」と述べていたが、ストップモーション・アニメを優先することになったようだ。
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ウェス・アンダーソン監督のストップモーション・アニメといえば2009年に公開された「ファンタスティック Mr.FOX」が記憶に新しい。この作品は、ロアルド・ダールの児童文学「すばらしき父さん狐」を映像化したアニメ-ション映画であり、狐とそれを狩る人間の攻防を描いた作品で、パペットの声優には多くのハリウッド俳優が起用されている。

この「ファンタスティック Mr.FOX」続く次作のストップモーション・アニメの主人公は「犬」だと報じられている。ウェス・アンダーソン監督ファンの人たちは、「主人公が犬!?」と驚く人も多いはずだ。なぜなら、監督の作品には度々犬が登場し、悲惨な末路を迎えているからだ。例えば「ロイヤル・テネンバウムズ」や「ムーンライズ・キングダム」があげられる。気になった方は、是非作品をチェックしてみてほしい。余談にはなってしまうが、監督自身は犬を飼っていないそうだ。

このストップモーション・アニメは、すでにプリプロダクションは始まっていると報じられているため、今後ストーリーやキャスト(声の出演)が発表されるだろう。日本で公開されるのも待ち遠しい。それでも監督の作品が待ちきれない!という人は、今年12月にピーター・ボグダノヴィッチ監督とのコラボ作品「マイ・ファニー・レディ」を是非チェックしてほしい。

http://blogs.indiewire.com/theplaylist/wes-andersons-next-movie-is-a-stop-motion-animated-film-about-dogs-may-also-do-an-anthology-movie-20151009

http://www.cinemablend.com/new/Wes-Anderson-Might-Go-Completely-Different-Direction-His-Next-Movie-68150.html

http://www.slashfilm.com/wes-anderson-stop-motion-movie/

船津 遥
World News担当。学習院大学文学部フランス語圏文化学科所属。サイレント映画、ウェス・アンダーソンのとりこ。日活映画にもはまっている20代女子。(量産型キラキラ系女子ではありません。)


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