夏も終わり、芸術の秋の季節となってきました。トロント国際映画祭などの映画祭が世界各国で開催されているなか、9月18日から26日までスペイン北部バスク地方の街で「サン・セバスチャン国際映画祭」が行われています。

サン・セバスチャン国際映画祭は今年で63回目を迎えるスペイン最大の映画祭です。ヨーロッパにおいては、重要な映画祭とされており、世界各地から寄せられた良質な作品は映画業界や芸術文化の発展を促す役割を果たしています。また国内外のメディアからの注目度も高く、映画製作者にとっても国際展開を考える上で重要な機会となっています。

特に目を引くのが今年のオフィシャル・セレクションポスターではないでしょうか。赤、黒、青などの原色を用いたポスターであり、いい意味で毒々しさを感じられます。当映画祭ディレクター、ホセ・ルイス・レボルディノスによれば「奇妙なモンスターをイメージしている。」と述べています。ポスターをよく見てみると、青い頭をした頭から赤い手がのび、真珠のような丸いものを二つの目に向かって落としているのがわかります。このポスターが表現したいのは、「作り手と受け手の共生へのオマージュ」と言われているようです。
ポスター
                      オフィシャル・セレクション部門ポスター

この映画祭では、オフィシャル・セレクション、ニューディレクターズ、ホライズンズ・ラティノ、パールズ、サバルテギ(バスク語で「自由」という意味)、料理シネマと大きく分けて6部門に分かれています。そして、それぞれの部門ごとに個性溢れるポスターが存在します。映画を鑑賞するだけではなく、それぞれ部門ごとのポスターを観て楽しむのも映画祭ならではの楽しみ方ではないでしょうか。

New direction
                      ニューディレクターズ部門ポスター

ZABALTEGI
                      ザバルテギ部門ポスター

<参考文献>
http://www.sansebastianfestival.com/in/

http://www.eitb.eus/es/cultura/cine/festival-san-sebastian/

船津 遥
World News担当。学習院大学文学部フランス語圏文化学科所属。サイレント映画、ウェス・アンダーソンのとりこ。日活映画にもはまっている20代女子。(量産型キラキラ系女子ではありません。)


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