IndieTokyoでも多く取り上げられている監督の1人、ウェス・アンダーソン。彼の映画に影響されたアートの展覧会「Bad Dads VI」が、米・ニューヨークで開催されました。「ライフ・アクアティック」や「ダージリン急行」、「グランド・ブダペスト・ホテル」など彼の映画をモチーフに、およそ75人以上のアーティストが腕を競い合いました。世界中のアーティストが描いた作品には、彼の映画と同様に繊細さや独特の色使いでウェス・アンダーソンの世界観を描き出しています。

サンフランシスコのギャラリー「Spoke Art」は2010年から企画、開催をし、以降6年間にわたり、ウェス・アンダーソンの映画から派生したアートを展開し続けていています。「アンダーソンの代表作品、ザ・ロイヤル・テネンバウムズの舞台でもあるニューヨーク市で期間限定で開催することにしました。」とギャラリーのケン・ハーマンは説明しています。そして、ウェス・アンダーソン自身もニューヨークには強い想いがあると考えられます。
news_xlarge_ValentinFischer
「僕はずっとニューヨークに憧れてた。」
「僕はテキサスで生まれ育ったけど、学校の図書館に『ニューヨーカー』誌のバックナンバーがあったんだ。そこでサリンジャーたちが書いたニューヨークを舞台にした小説を読んで、ニューヨークを心に描いてた。『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』はニューヨークでロケしたけど、現実のニューヨークじゃなくて、僕の心の中のニューヨークなんだ。」とウェス・アンダーソンは、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のインタビューの際に述べています。

ウェス・アンダーソンがニューヨークから影響を与えられたように、彼の作品から影響を受けたものも多く存在しています。例えばニューヨークに実際にあるホテル、the Bowery と the Jane。この2つのホテルは「グランド・ブダペスト・ホテル」から明らかに影響を受けています。例えばthe Boweryのホテルのロビーにはヴェルベットの家具が置かれ、ペルシャ絨毯が敷かれています。

 ウェス・アンダーソンの作品に影響を与えられた75人のアーティスト達。彼らの作品が楽しめる展覧会が日本にやってくる日も近いのではないでしょうか。

https://news.artnet.com/people/wes-anderson-art-show-new-york-316378

http://www.dazeddigital.com/artsandculture/article/25467/1/a-wes-anderson-art-exhibition-is-opening-in-new-york

船津 遥
World News担当。学習院大学文学部フランス語圏文化学科所属。サイレント映画、ウェス・アンダーソンのとりこ。日活映画にもはまっている20代女子。(量産型キラキラ系女子ではありません。)


コメントを残す