Chunfu filmの上條と申します。
この場をお借りしてイベント上映の告知をさせていただきます。
4月18日にアップリンクにてBite the Dustというロシア映画の上映をします。

02この作品は2013年のロシア映画で、タイシア・イグメンツェバという1989年生まれの女性監督の長編処女作です。

私がこの映画を見たのは2013年です。
すごく面白かったので、ちゃんと日本語字幕でみたいな~どっかやらないかな~と思っていたのですが、一向に日本で上映される気配がありません。そこで、だったら自分で上映しちゃおう!と思いたち、カンヌのプレスリリースに載っていたロシアの製作会社に「日本で上映したいんだけど…」と連絡をとってみました。

映画が面白かったことに加えて、自分と年の近い若い女性監督だったので応援したいというのも上映した理由の1つです。
タイシアは全ロシア映画大学在学中にアレクセイ・ウチーチェリ(『チェチェン紛争』など)に師事し、短編『Road to…』で2012年のカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン第1位を取りました。その翌年にこの作品が特別招待作品としてカンヌで上映されています。

05映画の上映を企画するのは今回が初めてなので、本当にどこから手をつけていいのか全くわからず…。
Chunfu filmという団体を作り、たった2人で完全手探り状態から始めました(というか今もまだ上映に宣伝や素材作成などひとつずつ進行中)。半年間、ロシアのスタジオから始まりいろんな人にメールを送り続けて、いろんな人に協力していただいて上映までこぎつけました。(お世話になった方々は本当にありがとうございます)

私がこの映画を上映する感覚は「私は映画館でこれ見たいけど100人くらい同じように見たい人がいたら普通の映画を見に行くチケット代で上映できるのでは?」です。実際もし満席になってくれたらそういうことになると思います。それは個人的に買い付ける小規模な上映だからこそできることで、むしろこういう方法だからこそ上映できる映画というのもたくさんあると思います。
今回の上映でも、この映画を気になっていた人や見たいと思ってくれた方がみんなで集まって観られたらいいなと思っていますので、お誘いあわせの上ぜひご来場ください!

【Bite the Dust/バイツァ・ダスト プレミア上映会】
2016/4/18 17:50/20:00 at uplink FACTORY
\1500(1ドリンク付)

17:50の回は東京外国語大学の沼野恭子教授をおよびしてトークショーを行います。
映画の中に描かれる「ロシアらしさ」などについて、より一層理解が深まる機会ですのでぜひお楽しみに

『Bite the Dust/バイツァ・ダスト』(ロシア/2013年/101分)
原題:Отдать концы
監督:タイシャ・イグメンツェバ
脚本:Alexandra Golovina
撮影:Sasha Tananov
美術:Eldar Karkhalev
編集:Ekaterina Shakhunova
録音:Arkady Noskov
衣装:Nadezhda Vasilieva
プロデューサー:アレクセイ・ウチーチェリ、Kira Saksaganskaya
制作:Rock Films

『サクリファイス』のような世界の終末に直面した人々を、『不思議惑星キン・ザ・ザ』のような脱力感で描いた若手女性監督による現代ロシアコメディ。
本作では世界の終末というテーマの中で、家族や愛、コミュニティといった普遍的な人間関係を描いている。映画史において何度となく取り上げられてきたこの「終末もの」というテーマだが、これが長編処女作となるタイシャ・イグメンツェバは、重みや古さを感じさせない、軽快なコメディ作品に仕上げている。
それぞれに個性的な村人たちと、そして綿密に作り込まれた可愛いらしい美術や小道具で、コルホーズではない現代のロシアの農村を独特の世界観で作り上げているところも魅力の1つ。ちょっとダサいユーロビートに乗せて、ソ連でもない、ヨーロッパでもない、新しいロシアの農村像が生み出されている。

【ストーリー】
ロシアの小さな農村では住民は誰もが顔見知り。ある日「コロナ大量放出」で人類が9割死滅するというニュースが村に入ってくる。信じる者、信じない者…それでも村人たちは「最後の日のパーティ」を開くことに。地球最後の日に向けて、お互いなんでも筒抜けだと思っていた村人たちの、今まで隠していた秘密や願いが次第に明かされてくる…
IMG_3005
http://www.uplink.co.jp/event/2016/43104

上條葉月
早稲田大学文化構想学部卒
2016年 Chunfu film設立 (共同代表)
最近社会人始めました
twitter: @chunfu_film
facebook: Chunfu film