【大阪4/21】シネマティック・スコーラVol.2『タイニー・ファニチャー』上映イベント

 今回ご紹介したいのは、今月21日(土)関西大学梅田キャンパスで開催されるシネマティック・スコーラ(Cinematic Skóla)Vol.2についてです。今回上映される作品は関西初上映となるレナ・ダナム監督『タイニー・ファニチャー』(Tiny Furniture, 2010)、上映後には山崎まどかさんと藤野可織さんのトークショーが予定されています(サイン会の開催もあり)。

 

Cinematic Skólaとは?

 Skóla(スコーラ)はアイスランド語で学校という意味です。直訳すると映画の学校ですが、映画の撮り方などを学ぶ場所ではありません。上映+講義、上映+ライブなど、さまざまな上映+αでその映画のことが少し学べたり、より楽しめるようになる映画イベントです[*1]。(関西大学梅田キャンパスHPより)

 

 昨年4月に始まったシネマティック・スコーラ。Vol.0ではティーン映画をテーマとして『ビヨンド・クルーレス』上映イベントが、続くVol.1ではマンブルコア映画[*2]をテーマとして『ハンナだけど、生きていく』上映イベントが開催されました。今回上映される『タイニー・ファニチャー』もまた、マンブルコア映画の一つです。

 

『タイニー・ファニチャー』

 監督はテレビシリーズ『Girls/ガールズ』を手がけたことで知られるレナ・ダナム。そのきっかけともなったのが長編デビュー作の『タイニー・ファニチャー』です。今作では監督自身が脚本、主演を務めたほか、実母でありプロのフォトグラファーでもあるローリー・シモンズが母親役を、実妹のグレース・ダナムが妹役を演じたことでも話題となりました。

【あらすじ】

 オーラ(レナ・ダナム)は大学を卒業したばかり。将来の見通しも立たず、プロのフォトグラファーとして活躍する母親(ローリー・シモンズ)のもとへ帰ってきた。17歳の妹ナディーヌ(グレース・ダナム)は高校卒業を目前にし、進学先を決めているところだ。帰ってきたものの家に居場所を見いだせないオーラ。数人の男性と出会うもうまくいかない。一体自分は何をすべきなのか、オーラは迷いながらもその答えを見つけようとする。

 

 タイトルともなった「Tiny Furniture」は直訳すれば「小さな家具」となりますが、それを聞いてドールハウスやミニチュアを題材とするローリー・シモンズの作品を思い浮かべる人も少なくはないでしょう。実際、監督もこのタイトルについて「これは彼女[母]の仕事におけるテーマなのです」と語っています。そしてそのようなシモンズの作品は「女性の理想を扱うもの」だと言います[*3]。さて、今作の主人公オーラはどのようにして自分の「理想」と向き合っていくのか、ぜひこの機会にご覧ください!

 

■イベント詳細

日時:4月21日(土)14:00 START(13:30 OPEN)

          ※17:00頃終了予定

料金:事前予約 一般 ¥2,500 学生 ¥1,500(要学生証)

          ※ご予約はこちらから

   当日   一般 ¥2,800 学生 ¥2,000(要学生証)

場所:関西大学梅田キャンパス8階 Me RISEホール

お問い合わせ先:関西大学梅田キャンパスオフィス 06-4256-6410

 

 

[*1]http://www.kansai-u.ac.jp/umeda/event-seminar/open-lecture/cinematic-skola-02.html

[*2] マンブルコアという言葉は〈もごもご呟く〉という意味であり、2000年代から2010年代に出現したアメリカのインディペンデント映画のことである。特徴としては、低予算、非因習的物語構造、仕事の掛け持ち(ex. スタッフと役者の掛け持ち)、仲間同士の協力、といったことが挙げられる(2017/06/03シネマティック・スコーラVol.1大寺真輔氏の講義より)。

[*3]https://www.huffingtonpost.com/melissa-silverstein/interview-with-lena-dunha_b_782760.html

 

 

 

原田麻衣

IndieTokyo関西支部長。

京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程在籍。研究対象はフランソワ・トリュフォー。

フットワークの軽さがウリ。時間を見つけては映画館へ、美術館へ、と外に出るタイプのインドア派。